赤池 学 (第1回 キッズデザイン賞 審査委員長)
本年度から産声をあげたキッズデザイン賞ですが、全国から287 点という多くのご応目次募をいただきました。
その中で受賞した121点の案件には、それぞれ子どもたちの安全、安心、そして創造性の育成に資する提案がたたえられており、改めて子ども目線、子ども基準のものづくり、ことづくりの大切を審査委員一同、痛感した次第です。
受賞作品の中には、審査委員が改めて刮目するキッズデザインの提案も数多くありました。大賞は、幼児施設の企画、施工を行うジャクエツがその栄に輝きましたが、十数年に及ぶ膨大な子どもの事故の収集と分析、その成果の具体的な施設への反映には、多くの事業者が見習うべき尊厳ある企業姿勢が強く感じられました。同種の取り組みを多くの企業が行うことで、これまで手つかずだった、ものづくりを通じた子どもの事故の回避、安全知識の周知が大きなトレンドになっていくことを願っています。
| 審査委員長 | 赤池 学 | (キッズデザイン協議会設立発起人/ユニバーサルデザイン総合研究所所長) |
| 副審査委員長 | 山中 龍宏 | (小児科医 緑園こどもクリニック院長) |
| 持丸 正明 | (産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センター副センター長) | |
| 審査員 | 赤松 幹之 | (産業技術総合研究所 人間福祉医工学研究部門 部門長) |
| 生田 幸士 | (名古屋大学大学院工学研究科 マイクロシステム工学専攻 教授) | |
| 大月 ヒロ子 | (ミュージアム&エデュケーションプランナー イデア代表) | |
| 紺野 登 | (デザインコンサルタント 多摩大学院教授) | |
| 佐藤 卓 | (グラフィックデザイナー 佐藤卓デザイン事務所代表) | |
| 竹村 真一 | (文化人類学者 京都造形芸術大学教授) | |
| 西田 佳史 | (産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センター) | |
| ひびの こづえ | (コスチュームアーティスト) | |
| 益田 文和 | (東京造形大学教授 オープンハウス代表取締役) | |
| 水戸岡 鋭治 | (インダストリアルデザイナー ドーンデザイン研究所代表) | |
| 宮城 俊作 | (ランドスケープアーキテクト 奈良女子大学教授) | |
| 山中 俊治 | (インダストリアルデザイナー リーディング・エッジ・デザイン代表) | |
| (順不同/敬称略) | ||
キッズデザイン賞は、子どもを産み育てやすい生活環境の実現や、子どもの安全・安心と健やかな成長発達につながる生活環境の創出を目指したデザイン(キッズデザイン)の顕彰制度です。
2007年度から開始し、製品や設備に限らず、コンテンツやシステム、企業や自治体等の取組などを対象とします。また、子どもの事故は乳幼児用品や玩具など子どもに向けたものに限らず、子どもがユーザーとは想定されていないものも事故の原因となっていることから、子どもたちの生活環境を取り巻くすべての「もの」、「こと」を対象とします。 各賞は、キッズデザイン賞のほか、大賞(1点)・金賞(7点)・部門賞(4点)・審査員特別賞(2点)を設定し、受賞作品には、「キッズデザインマーク」の使用が認められます。
次世代育成や少子化対策の気運が叫ばれる中、子どもや保護者・教育者が安全・安心に生活できる環境を産官学民が一体となって創出することが求められています。また、こうしたテーマに
取り組むことが、企業の社会的責任(CSR)ととらえる企業も数多く台頭してきました。 このような情勢を背景に、子どもの安全・安
心の向上、健やかな成長発達が見込まれる社会づくりを目指し、企業・団体が自主的に業種を超えて集い合う、キッズデザイン協議会を設立いたしました。
当協議会では、家庭や街などの生活の場で起きる、子どもの事故情報の収集・分析、子どもの身体・行動の計測・分析などを、
保護者・病院有識者・企業・自治体・政府と連携・協力して行います。その成果を活用した、子ども目線での製品・コンテンツの
デザイン開発を推進します。また、顕彰、広報活動を通じて、「子どもの安全・安心の向上、健やかな成長発達に役立つデザイン」の理念を広く周知していきます。


